排卵を邪魔する薬
排卵の邪魔をする
不妊治療の薬と
市販の鎮痛剤
「卵胞は育ってるのに、排卵しない…」
そんな時、体質やタイミングだけでなく、
“薬の影響”が関わっていることがあります。
排卵の仕組みと、
クロミッドと鎮痛剤
のポイントを、
わかりやすく整理します。
- 排卵が起きる“順番”
- クロミッドで起こりうること
(LHサージが弱い/遅い など) - 市販の鎮痛剤が排卵に
影響する可能性 - 妊活中の痛み止めの選び方
- 薬によっては、排卵の合図がズレたり弱まることがある
- 「排卵直前」の鎮痛剤は
注意が必要な場合も。
排卵のメカニズム
(まずは仕組み)
排卵の話はまず、
どこを邪魔すると排卵
が止まりやすいのか...
を知ると理解が一気にラクになります。
卵胞が大きくなり、卵子が成熟していき、
エストロゲン(E2)が
高い状態が数日続くと、
急激なLHの上昇(LHサージ)
が起こり、排卵が誘発されます。
その際に、卵胞内では
プロスタグランジンという物質も増え、
卵胞が破れて排卵する流れを後押しします。
排卵はだいたいこの順番
①卵胞が育つ
↓
②卵胞からE2が増える
↓
③E2が十分に高い状態が続くと脳が
「よし、今だ!」となる
↓
④LHサージ(ドカンとLHが出る)
↓
⑤卵胞が破れて排卵
排卵の邪魔をする
可能性がある薬①
【クロミッド】
クロミッド(クロミフェン)は、
最もよく使われる排卵誘発剤の一つです。
個人差はありますが、
「今まで排卵していたのに、
クロミッド周期だけ排卵しづらい」
などのケースが出ることがあります。
クロミッドの作用のカギは
抗エストロゲン作用。
体内のエストロゲンの働きを
“一時的にブロック”することで、
脳はエストロゲン足りないと錯覚し、
FSH(卵を育てるホルモン)
を増やして卵胞を育てようとします。
ここまでは“卵胞を育てる”までの作用です。
でも同時に、クロミッドは脳の
エストロゲン受容体をふさいでしまうため、
卵胞が育ってE2が上がっていても、
脳が「E2が上がったよ」という合図を
受け取りにくいことがあります。
その結果として、
卵胞が20mmを超えても排卵しない
ような現象が起こることがあります。
この場合、対処不能ではありません。
hCG注射やオビドレルなど、
排卵を促す注射で、
問題なく排卵できることもあります。
排卵の邪魔をする
可能性がある薬②
NSAIDs(鎮痛剤)
市販の鎮痛剤って、
頭痛や生理痛でついつい
使ってしまうことがあると思います。
でも、妊活中は飲む時期によっては
妊娠の妨げになる可能性が
指摘されております。
市販の鎮痛剤でよくある
NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)は
炎症に関わる物質(プロスタグランジン)を
抑える作用があります。
だからこそ、鎮痛効果が高いんです。
ただ、排卵の直前は卵胞内でも
プロスタグランジンが増えて、
卵胞が破れて排卵する
流れを後押しします。
そのタイミングでNSAIDsを使うと、
卵胞が破れにくい
(排卵が遅れる/起きにくい)方向に
働く可能性があります。
こうした現象は
LUF(黄体化未破裂卵胞)
と呼ばれます。
よくあるNSAIDs(例)
※商品によって成分は異なるので必ず確認
- ロキソニン(ロキソプロフェン)
- イブプロフェン系
- 一部のバファリン(商品により成分が違います)
妊活中の痛み止め
アセトアミノフェン
という選択
どうしても痛み止めが必要な時、
「排卵への影響が気になる…」
という方に、
選択肢として出てくるのが
アセトアミノフェンです。
アセトアミノフェンは、
NSAIDsのような
強い抗炎症ではないため、
排卵を抑制する可能性は
比較的低いと考えられています。
代表的なお薬(例)
- カロナール
- タイレノール
注意点(大事)
- 効果の感じ方はNSAIDsより弱い場合があります
まとめ
副作用のない薬はありません。
排卵誘発剤も鎮痛剤も
今は様々な種類があります。
クロミッドで副作用が強いなら、
別のお薬を使用したい旨を
担当医に一度ご相談ください。
そして、今のご自身のお体に
あったお薬を選択してください。
日々の生活の中で、
妊活だけじゃなく
仕事、家事、人間関係…
たくさん頑張っていると、
生理痛や頭痛などの
痛みが出ることもあります。
ただ、当たり前になっていたら、一歩立ち止まって「排卵期の飲み方」を見直してみてください。
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