排卵後の行為の実は
排卵後の性行為の実は。
妊娠率は上がる?下がる?
「1周期の妊娠率を少しでも上げたい」
「下げる行動は控えたい」
そう思うからこそ、
不安になるのが
排卵後の性行為。
実はこれ、研究では
回数によって
“上がる可能性”も
“下がる可能性”も
示唆されています。
今日は、あまり語られない
ところまで、やさしく整理します。
- 妊娠に必要な「タイミングの本質」
- 排卵後の性行為が
“プラス”になる可能性 - 逆に“マイナス”
になる可能性(回数の話) - 今日から使える「おすすめの目安」
- 妊娠のほとんどは排卵日までの6日間で決まる
- 排卵後は、1回ならプラスの可能性
- ただし回数が多いと
マイナスの可能性 - 迷ったら排卵前後は積極的
+排卵後3日以降は控えめ
妊娠するには
行為の回数が大事
(でも理由がある)
正直、たった1回の行為でも
授かることはあります。
1周期にタイミング1回でも、
人工授精1回でも、授かる方はいます。
ただ、その1回にすべてを賭けるのは、
みなさんが想像する以上に難易度が高いです。
排卵日がたった1日ずれる。
それだけで、
妊娠率は確実に下がり得ます。
だからこそ、
“回数”が多いほど当たりやすい。
実際、自然妊娠を目指すカップルでは、
排卵期に1〜2日おき(または毎日)の方が
妊娠率が高くなりやすい、
という報告もあります。
まず知ってほしい
「妊娠が起こる期間」
妊娠の成立に関して、
知っておいてほしいこと。
妊娠のほとんどは
排卵日を含む「6日間」に
起こるとされています。
(排卵日の5日前〜排卵日まで)
ここが超重要
実は卵子には寿命があり、
24時間程度と考えられていますが、
高い受精能力を持つのは
そのうち6〜10時間程度。
排卵後にタイミングを取っても、
受精はそもそもできない
可能性が非常に高い。
だから排卵前〜排卵当日までは
「積極的に」が基本戦略です。
排卵後の性行為
なぜ着床に影響する
可能性があるの?
排卵後は、受精というより
「着床に向けて子宮が整う期間」
に入っていきます。
そしてこの時期の性行為については、
研究で大きく2つの考えが語られます。
⭕️ プラス(免疫・子宮内環境)
精液に含まれる成分が、
子宮側の免疫反応や
受け入れ準備に影響し、
“受精卵を受け入れやすい環境”
に寄せる可能性がある、
と考えられています。
❌ マイナス(収縮・炎症・タイミング)
性行為が子宮収縮を
誘発したり、ちょうど着床しようと
している時期に重なると、
“着床の邪魔”になる可能性が
あるのでは、という考え方もあります。
「絶対ダメ」「絶対やるべき」ではなく、回数・時期・夫婦のストレスも含めて“最適化”するのが現実的です。
妊娠率が
上がった報告
排卵後の性行為がプラスに
働くかもしれないという話は、
主にIVF(胚移植)領域で
注目された研究があります。
478回の胚移植をランダム化し、
「性行為あり」と
「性行為なし」で比較した報告では、
・妊娠率(着床率):
性行為あり 23.6% / なし 21.2%
・妊娠継続率(6〜8週):
性行為あり 11% / なし 7.7%
という差が示されました。
排卵後(胚移植後)の性行為は、
受精・妊娠には基本的に関係しません。
それでも差が出る可能性がある理由として、
精子(精液)が子宮内に存在することが、
受精卵を受け入れるための
免疫・環境づくりに影響するのでは、
という仮説が語られています。
妊娠率が
下がった報告
一方で、
排卵後の回数が多いと、
妊娠率が下がる可能性
を示唆する報告もあります。
排卵から5日以内における性行為について、
0日(0回)の人を基準(1)として、
・1日:0.98倍
・2日:0.76倍
・3日:0.52倍
と、回数が増えるほど妊娠率が
低下がした報告があります。
この報告では「なぜ下がるか」
までの断定は難し意図されていますが
ただ、可能性として語られるのが、
排卵後5日付近は、ちょうど着床のタイミングに近づきます。
そこで性行為による子宮収縮などが増えると、
“邪魔になる”可能性があるのでは…という考え方です。
結局どうすればいい?
おすすめの目安
研究をまとめると、
おすすめなのはこの考え方です。
まとめると
・排卵前後は積極的にタイミングを行う
・排卵後は回数を増やしすぎない(1回ならアリ)
・排卵3日後くらいからは控えるのが理想、という考え方です👨⚕️
まとめ
「1回ならプラスの可能性」 「回数が多いとマイナスの可能性」
だからこそ、排卵前後は積極的に、
排卵後は“控えめに最適化”が、現実的で強い戦略です。
妊活は理論だけでは語れません。
夫婦のメンタルや、
生活の都合、体調も影響します。
妊活・不妊治療がストレスに
なってしまっては元もこもない。
だから、
自分たちの妊活の正解を
二人で見つけてくださいね。
参考文献
- Wilcox AJ, Weinberg CR, Baird DD. Timing of sexual intercourse in relation to ovulation. New England Journal of Medicine. 1995;333:1517–1521. doi:10.1056/NEJM199512073332301
- Practice Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Optimizing natural fertility: a committee opinion (2021/2022 update). ASRM Practice Guidance.
- Tremellen KP, et al. The effect of intercourse on pregnancy rates during assisted human reproduction. Human Reproduction. 2000;15(12):2653–1528. doi:10.1093/humrep/15.12.2653
- Steiner AZ, et al. Peri-implantation intercourse lowers fecundability. Fertility and Sterility. 2014;102(1):178–183. (Article: S0015-0282(14)00258-1)