結論から言います。
妊活中の飲酒は妊娠率を下げてしまう可能性があります。
飲酒と妊娠に関しては、男女さまざまな報告があります。
今回は代表的なものを紹介します。
調査人数:26,922人の男女
女性の場合、
週84g以上のアルコールを摂取すると
妊娠率が約7%下がる報告。
男性の場合、
週84g以上のアルコールを摂取すると
出産率が約9%下がる報告。
調査人数:98,657人の女性
飲酒がゼロの人と比較したときに、
1日のアルコール量が12.5g増加するごとに
1周期の妊娠率が2%も低下する報告。
この報告はたった1日飲んだから妊娠率が下がるのではなく、習慣的に(週に数回〜毎日)その量を飲んだ場合に妊娠率が下がると報告されています。
単純計算だと、
12.5g/日 → 2%
25g/日 → 4%
37.5g/日 → 6%
50g/日 → 8%
60g/日 → 10%
の妊娠率が低下する報告です。
<アルコール量の計算例>
5%のビール500ml:0.05×500×0.8=20g
※0.8はアルコールの比重
【アルコール20gの目安】
5%のビール 【500ml】
12%のワイン 【208ml】
14%の日本酒 【178ml】
20%の焼酎 【125ml】
40%のウイスキー【63ml】

調査人数:16,395人の男性
この研究報告では量での調査ではなく、
飲む頻度での調査になります。
日常的に飲む男性
(週に複数回〜毎日)
VS
ほぼ飲まない男性
(ほぼ飲まない〜イベント時のみ)
を比較したときに
日常的に飲酒している男性は、
精液量が平均約0.25mL減少
最大で0.4ml少なくなる報告も。
正常形態の割合が約1.9%下がる
最大で2.88%少なくなる報告も。
飲酒するとアルコールを分解するのに体内に活性酸素が発生します。
活性酸素は細胞を傷つけてしまう為、
たくさん飲酒してしまうと卵子や精子の質の低下につながります。
妊活・不妊治療中の女性の飲酒についての研究報告を見ていくと、
出産率の低下・妊娠率の低下の報告ばかりで、
ホルモンバランスの数値などの具体的な数値の変化の報告はありません。
*補足*
・妊娠率⇨陽性反応のことを指す
・出産率⇨出産までできたことを指す。
出産率が低下するのは、流産率が上がることと同じ。
なので、ホルモン検査などの通常の検査ではわからない
染色体異常たDNA損傷を引き起こしている可能性があります。
お酒を飲んでいる方でも
妊娠されている方はいますが、
アルコールを分解できる能力は
個人差がとても大きいため、
他人の飲んでいる量は目安にはなりません。
アルコールを体内で分解するのは、
【ALDH2】という酵素の働きになります。
実は日本人の4~5割がこの酵素が
欠損していると言われています。
酵素が欠損した方は週1回の飲酒でも
妊娠率が低下する事も報告されています。
少量のお酒でもすぐに顔が赤くなる、
なんて方は酵素が欠損している
可能性があるので要注意。
飲酒をしていても
授かる人は確かに存在します。
ですが、妊娠率が
低下することがあるのも現実。
お酒好きな方にとっては
制限しすぎることはストレスもあるかと思いますが、
飲み過ぎには注意してください。
妊娠を望むなら…
飲み方を見直すことが、
妊娠への第一歩かもしれません。

参考文献
(1)Rao W, et al.
Alcohol consumption and IVF/ICSI outcomes: A systematic review and meta-analysis.
Acta Obstetricia et Gynecologica Scandinavica, 2022.
(2)Ricci E, et al.
Semen quality and alcohol intake: A systematic review and meta-analysis.
Reproductive Biomedicine Online, 2017
(3)Fan D, et al.
Female alcohol consumption and fecundability: A systematic review and dose–response meta-analysis.
Scientific Reports, 2017.